ベジタリアン同盟

「肉」、実に憎々しい言葉だ。
体に付いている物はさておき、ラーメンの焼き豚、お弁当の唐揚げやハンバーグ、チャーハンにバーベキューにとにかくやたらと肉だらけ。俺たちは愛されていると言わんばかりの態度と待遇に泡をふいた肉嫌いの人も多くいるだろう。私もその1人だ。ただし魚肉は好物である。

好き嫌いという物はあまり相手に良い印象を与えない。「セロリくらい食べろ。」「ブロッコリーを残すな。」よく言われる。しかし肉に関しては母親以外の人にとやかく言われる事がない。「肉食われへんなんて、人生の9割を損してるで。」とは言われるが(凄い言われようだ)、強制的に食べさせる人は誰1人いないのだ。これは不思議である。好き嫌いしている事には違いないのに、肉とはそれほどまでに微妙な位置にあるのだろうか?

アレルギーで肉が食べられない人もいる。私の友人もその1人だ。そんな訳で2人で菜食レストランを探し歩いたりしたのだが、私達は別に菜食レストランでなくてもご飯を食べる事ができる。よく、私との食事をどの店で食べるのか悩まれるが、何も特別な事はない。セロリやブロッコリーと同じだ。お店に入り、肉の入っていない(もしくは肉が少ない)料理を頼めばいいのである。そんな事はもう、日常の事として充分心得ているのだ。

動物が可哀相だから肉を食べないという人もいる。魚肉大好き、革靴大好きな私には感じる事のできない感情だが、「可愛がっていた鶏がある日食卓に出てきた。」という友人の言葉を聞いた時、少し納得がいった。「コッコちゃん」だか「コケちゃん」だかの名前まで付け、餌をやり、追いかけごっこなんかをしたペット(食用(笑)。)がコンガリ調理されて皿の上に乗っているのである。そりゃあ、肉嫌いにもなるだろう。

そんな訳でベジタリアン同盟。肉が食べられない事を無駄に哀れまれてみよう。

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(Feb.03.2002)